カイロプラクティックと整体の違いを知るためには
カイロプラクティックと整体の違いを明確にするために、まずはそれぞれの言葉の意味から捉えていきましょう。
カイロプラクティックとは
1895年9月18日にD・Dパーマーによって発見された「手技による身体の反応」をギリシャ語で表したもので、カイロとは「手」のこと、プラクティックとはプラクティコスのことで「技術・芸術」のことです。つまり、カイロプラクティックとは手技療法のことです。神経の流れに着目し、背骨の矯正をベースに発展してきたのがカイロプラクティックです。
従来の整体
一方、整体は東洋医学をベースに日本古来の民間療法が組み合わさり発展してきました。武道が応用されている流派もあり、〇〇流整体というのも存在しています。
現在の整体
現在では体を整えること全般を整体というようになりました。従来よりも広い範囲で使用されるようになりました。
カイロプラクティックと整体の違いがわかりづらい理由 ~一般的に~
多くの整体師がカイロプラクティックの技術を見よう見まねで取り入れていることが挙げられます。
カイロプラクティックは解剖学や生理学、病理学などの基礎医学がベースになっているため、合理的で効果が高いことが認知されているからだと考えられます。
一方、カイロプラクターにとっては、カイロプラクティックの知名度の低さがネックになっています。そのため、知名度の高い整体という言葉を組み合わせて使用しているカイロプラクティックオフィスが多くあります。
ただ、近年ではカイロプラクティックの知名度が上昇傾向にあり、将来的には整体という言葉を使用しないカイロプラクティックオフィスが多くなるかもしれません。
以上がカイロプラクティックと整体の違いがわかりづらくなっている原因と考えられます。
カイロプラクティックと整体の違いがわかりづらい理由 ~業界の裏側~
正規のカイロプラクターになるのは難しい
WHO基準の正規カイロプラクターになるためには、第三者機関に認定された大学のカリキュラムを満たさなければならず、4200時間以上を費やさないとなりません。また、せっかく大学に入学できても内容が高度であるため10%~30%が卒業を諦めてしまいます。
正規のカリキュラムを満たせていないのにカイロプラクターを名乗る者が多い理由
正規のカイロプラクターになるのは難しいのですが、日本ではカイロプラクターには、医者や弁護士と違い名称独占資格がありません。このような法的な背景が後押しし、自称でカイロプラクターを名乗る者があとを絶ちません。
また、日本では第3者機関に認定されていないカイロプラクティックの学校が乱立しています。そのほぼ全てが数十時間から数百時間の短いカリキュラムで、本来の半分も学ばずに卒業しています。この様な学校を卒業しても、カイロプラクターを名乗れてしまうのが業界の問題となっています。
日本では正規のカイロプラクターより自称カイロプラクターの方が多い
日本に正規のカイロプラクターは1000人程しかいません。にも関わらず、ある調べによると、カイロプラクターを名乗る者は20000人以上いると言われています。
自称カイロプラクターが多いことが、カイロプラクティックと整体の違いをより一層わかりづらくさせている原因と考えられます。
見分けるために日本カイロプラクティック登録機構(JCR)がある
日本には正規のカイロプラクターと自称カイロプラクターを見分けるシステムがあります。それは日本カイロプラクティック登録機構(JCR)です。ご興味のある方はこちらよりお調べください。